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    【CRM Analyticsを活用して、案件の稼働状況と商談の“見える化”で事業拡大を目指す】株式会社D2C R様インタビュー

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      あらゆる広告主のニーズにマッチした、効果的な広告の開発・提供を行う広告代理店、株式会社D2C R様。株式会社NTTドコモと株式会社電通の合弁会社である株式会社D2Cの100%子会社として誕生。昨年、創立10周年を迎えました。

      今回、株式会社Praztoは、株式会社D2C R様のSalesforce 改修とCRM Analyticsの導入ご支援を行いました。Salesforceは都度アップデートしながら活用していたという株式会社D2C R様。今回の改修ではどのような課題解決を目指していたのか、そして実際の成果は? またPraztoをお選びいただいた理由や評価も含め、プロジェクトをご担当された開発チームの棚橋様にお聞きしました。聞き手は今回のプロジェクトのPrazto担当者、Senior Consultantの高澤です。

      ●棚橋 洋太(たなはし ようた)様
      株式会社D2C R ビジネスマネジメント本部本部長 ※インタビュー時

      2013年(株)D2C入社。通信キャリアの広告媒体のセールスに従事した後、 (株)電通にて外資系食品クライアントを担当し、デジタル広告の運用からオンオフの統合マーケティング、 アドベリフィケーション、CRMなど幅広く対応。
      その後(株)D2Cの経営企画室にて、グループ戦略策定やMVV刷新を担当したのち、2020年(株)D2C Rに参画。 D2C Rでは新規領域および人事、広報、業務推進機能を有するビジネスマネジメント本部を立ち上げ、本部長として従事。
      ●高澤 昌平(たかざわ しょうへい)
      株式会社Prazto Senior Consultant

      新卒で薬局向けクラウドサービスのセミナー企画、登壇、広告プロデュースなど、BtoBマーケティング職として、販売促進業務に従事。さらに、社内のSalesforce、MAツールの管理者も兼任。 2023年1月、Salesforceの知識と幅広い業務経験を活かしたいと思い、Praztoに入社。

      ブラックボックス化していた案件状況を、一元管理したい

      高澤:今回、Salesforceの改修とCRM Analyticsの導入を行いました。Salesforce自体はいつから使用されていましたか?

      棚橋: 2020年春頃に導入しました。ただ当時は正直申しますと、Salesforceの基本的な機能も活用できていない状況で。受発注管理をベースに使用していましたね。まだまだSalesforceには使える機能がたくさんあると感じていたので、どんどんアップデートをして弊社にとっての理想の形に近づけていこうと都度改修は進めていました。その中で、今回Praztoさんにお声がけいたしました。

      高澤:今回のプロジェクトを進めるにあたり、どのような課題があったのでしょうか?

      棚橋:二点あったのですが、大きな課題となっていたのが、案件に対するメンバーの稼働状況が一元管理できていなかった点です。弊社は広告代理店なので、一つの案件に対して営業担当や広告プランナーがチームを組みます。誰がどの案件にどれくらい労力をかけているか、という稼働状況は個々人で管理しており、全体最適ができていませんでした。
      この点が“見える化”できれば、社内の業務効率化になり、クライアント様へのサービスレベル向上にもつながるのではないかと思っていました。

      高澤:受発注前、つまり案件化する前のステータスである商談状況も稼働として見えるようにしたい、というご要望でしたよね。「商談」というオブジェクトを追加しました。

      棚橋:そうですね。商談機能追加には、もう一点の課題も関係しています。その課題とは新規営業活動の強化です。弊社は株式会社NTTドコモと株式会社電通の合弁会社という立場上、ありがたいことにある程度の数のクライアント様とのつながりを持っています。ただ、もっと事業拡大をしていく上で、新規クライアント獲得も必要。そのノウハウが社内で一元管理できていませんでした。
      もちろん各々の社員はそのノウハウを持っており、いわゆる新規提案の“勝ちパターン”のようなものも管理していました。今後は商談を一元管理することで、社内でナレッジを共有し、より質の高い効率的な営業活動をしていきたいと考えていました。

      Screenshot

      広告業界への導入実績がPrazto採用の決め手

      高澤:今回の改修のパートナーとしてPraztoを選んだ理由も教えていただけますか?

      棚橋:大きな理由としては、広告業界での導入支援実績があったからです。広告代理店でSalesforceを活用できている企業は少ないと思うのですが、Praztoさんでは、近しい業界の企業への支援実績がありました。
      他のベンダーさんだと、広告業界の知識をなかなか持っておられず、弊社の要望を汲んでいただくことも、逆に弊社から要望を伝えることにも苦労することがあります。しかし、Praztoさんは要件定義の段階から弊社の要望を柔軟に噛み砕いてくれた印象があり、依頼を決めました。

      高澤:ありがとうございます。では、今回のプロジェクト進める中で苦労したことはありましたか?

      棚橋:苦労というか気を付けた点という意味で、二点あります。一点目は課題に対してどの機能から実装していくかの順位付けです。
      Salesforceは多機能で様々なことができる分、あらゆる機能の実装を同時並行で進めてしまうと、どれも中途半端になってしまいます。また、利用する社員側としても混乱してしまうと感じています。なので、解決べき課題の優先順位付けは大事にしました。そもそもSalesforceで何ができるかを把握していないと、どんな課題がどのような機能で解決できるのかもわからないので、そこから整理しました。

      高澤:優先順位付け含め、Salesforceで何ができて何ができないかの期待値の調整もした上で、ご要望を共有いただきました。なので、私としてもご要望をダイレクトに理解できましたし、スムーズに開発が進んだ要因ではないかと感じています。

      棚橋:良かったです。もう一点は、社員への浸透です。良いモノができたとしても、果たして社内で使ってもらえるかは別の話ですよね。当然、Salesforceはデータを入れて初めて活用できるので、箱を作っても中身がないと意味がありません。
      実際にデータを入力するのは開発チームではなく、現場の営業担当や広告プランナーです。「データをSalesforceのダッシュボードに入力する」という働きかけは、現在も継続的に続けています。
      そのためにも、入力すれば「こんなことができるようになる」という点を理解し、有益だと感じてもらう必要があります。現在、理想に近い状態にはなってきているのですが、引き続き開発チームとしても努力が必要だとは感じています。

      高澤:Salesforceで何がどこまでできるようになるのか、という社内向けの期待値調整も難しいですよね。

      棚橋:Salesforceならなんでもできると思われてしまいがちですよね。「こういう仕様なので、ここまでのことができます」と伝えても、現場のメンバーからすると「そんなものなのか」と感じることもあるようで…。ビジネスにどれだけ影響があるのかという大きな視点で見た時に、便利で良いツールであるという点を伝え続け、理解してもらわなければと思いますね。

      案件の適正化、営業活動にも変化の兆し

      高澤:今回の改修によって、どのような変化が表れていますか?

      棚橋:CRM Analyticsの導入により、ほぼ全ての案件でブラックボックス化していた稼働状況の見える化ができました。
      今後はダッシュボードを活用し、案件の適正化を進めていきたいと思います。例えば、もっとこの案件に集中投下すべきだとか、数字的に稼働がかかりすぎな案件でも理由があるからOKだとか。ダッシュボードを基にそういった議論をすれば、案件の優先順位付けが導き出せるはずです。
      案件の見える化という目標が達成できたことで、業務コントロールを効率的に行うイメージは現時点でも見え始めています。

      高澤:商談管理や予実管理の点での成果は出ていますか?

      棚橋:今期は特に新規獲得に力を入れているので、商談状況や提案状況をダッシュボードで一元管理できるようになったのは大きな成果です。それを活用し、経営陣や営業部長陣の共通言語化を今まさに進めています。
      また、商談に紐づく商材ごとの管理もできるようになりました。広告業界は商材が多岐にわたります。商談によって、施策、キャンペーンという様々な軸があります。これまでは各々の営業担当がクライアントに合うキャンペーンや商材を提案してきたので、それらをまとめて集計することができませんでした。しかし今では、ある施策が決まった時に、その施策を扱っている商談がどれくらいあるかも集計できるように。それにより、営業活動にも変化がでてくるのではないかと思っています。

      高澤:ちなみに、これまで社内の報告会や部長会、役員会の時はどのように議論していたのでしょうか?

      棚橋:各部から資料を持ち寄っていました。「うちの部ではこれだけやってます」という資料に対し、評価、議論していましたね。今ではSalesforceに全て入力されているので、そういった場でも商談の進捗状況が一目でわかるようになりました。

      業務の下地にSalesforceがある状態を目指す

      高澤:では今後、Prazto社に求める対応や要望をお聞かせください。

      棚橋:すでにとても助けられているので、引き続き根気強く寄り添っていただければと思います。弊社から無茶な相談をした時もあったかと感じていますが、何度も根気強く向き合っていただきました。私自身が言語化できない時も「Salesforceではこういうことできますよ」と提案してくれたり、社内確認からのレスポンスが速かったり。その努力を惜しまずに寄り添ってくださる姿勢はとてもありがたいです。ぜひ今後ともよろしくお願いします。

      高澤:ありがとうございます。今後も御社の売り上げの拡大につながるSalesforce改修ご支援をさせていただければと思っております。

      棚橋:実は弊社もSalesforceチームを拡大しました。これまでは私が社内の要望を取りまとめる役割だったのですが、このポジションにさらにメンバーを3人増やしました。そして設計担当、細かいオペレーション担当もいます。しっかりと現場も巻き込みながら来期以降もSalesforceの活用を加速していきたいと思っています。
      また最近は、営業担当だけでなく、広告プランナーや広告制作メンバーにもダッシュボードの入力をしてもらっています。これを機に、来期は「業務の下地にSalesforceがある」という状態にしていきたいですね。

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